25.6.07

ロンドンのいいところ

6月25日

今朝、ちょっといいものを見ました。

妻と車でゴルダーズグリーンに向かっている途中、ある交差点の手前50メートルぐらいのところに、白いバンが停車してました。そのバンの横を通り過ぎようとしたとき、道路側のドアが開いて黒人の男性が急いで降りようとしていました。ここロンドンでは、このように危なっかしくドアを開ける人が多いので、最近は慣れっこになってますが。

そのバンを通り過ぎ、交差点に近づいたことろで、信号が赤に変わりかけてました。そこには、白い杖を持った黒人の初老の男性が立っており、まだ青になりきってないのに、交差点内に一歩足を踏み出してました。

危ないな、大丈夫かなと思いながらも、ただ車の中にいて、それ以上のことを出来ずに(しようとも考えずに)いると、先ほどバンを降りた男性が、あわてて老人のもとに行き、何か一言二言話した後、老人の手を自分の肘に導き、横断歩道を渡って行きました。

おそらく、その男性は、横断歩道付近で危なっかしくしている盲目の人を見つけて、すぐに車を停め、助けに向かったのでしょう。数秒の出来事でしたが、何かズシンとくるものがありました。やさしさとか行動力とか。

そういえば、普段はゴミなどどこでもお構いなしに捨ててしまう行儀の悪いロンドナーですが、地下鉄の階段などで重い荷物を持っている女性や老人がいると、ピアスをしてパンツをずり下ろしてるような若者でも、すぐに"May I help you?"と声をかけ、助けているのをよく見かけます。たぶん、ロンドンはエスカレータ普及率も低いなど、まだまだ不便な街ですし、また、ここに集まっている多くの人々はマイノリティなので弱者の気持ちをよく理解できているからかもしれません。ロンドン(イギリス?)の誇れるところです。

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