25.1.07

London Leadership Development

今回の勉強会は、グロービス代表の堀さん がスピーカーでした。住友商事時代にハーバードビジネススクールに留学し、帰国後グロービスを起業した方です。留学によって得たものを以下のように紹介してくれました。
1. 経営の知識
2. マインドの変化

2のマインドの変化では、大きく2つのことが印象に残ってます。1つは、起業に対する価値観の変化。大企業に勤め上げることが最も尊敬されるという日本的なキャリアの価値観が、自分の会社を起こすことが一番尊敬されるという米国的な価値観に大きく変化したようです。私も現在ベンチャーの勉強をしており、起業家のケーススタディを読み、みんなちっぽけな会社からスタートしていることを目の当たりにしたり、毎週のようにロンドンの起業家が大学の講演に来て活動を紹介してくれたりするのを見ていると、結構身近に感じ、起業というのを特別視しなくなります。

2つめは、起業に対する執着心の変化のようです。大学の友人(だったかな?)からのアドバイスで、簡単にあきらめないマインドをもてるようになったようです。起業に対する価値観が変わったとしても、本当に起業するとなるといろいろ問題が出てくるのは当たり前ですが、その解決を一番妨げているのが、実は、自分自身で作ってしまう壁や限界だということ。上司や先輩からの「それは無理なんじゃない!」というネガティブなアドバイスも同様に壁に成りえます。こうした状況でも安易に納得して諦めてしまうのではなく、解決の道をひとつひとつ自分自身で考え抜くことがとても重要だということでした。たしかに、i-mode、Google、楽天、Amazonなど、当時は多くの人が(私も)、成功しないと思ってましたし、成功しないそれなりの理由をいくつも挙げることができました。でも結果は違いました。みんな何か確信があって、課題を地道に一つ一つ考えつぶしていったのでしょうね。と、頭では理解はしていても、今、もし部下が検索サービスをはじめたいと言ってきたら、「Googleにどうやって勝てるの?」って言ってしまうのでしょう。経験や知識が増えるに従い否定の達人になってきます。アイデアの欠点を見つけ、できない理由を並べる・諦める(させる)のがすごくうまくなります。かといって、ナイーブではいけません、危険です。このバランスを見極められるのがプロなのでしょうね。早くプロにならないと...

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TERM2

TERM2も始まって既に3週目に入ってます。TERM2は、以下のような感じです。

[Research Review]
TERM1からの継続科目です。主に修論で扱う技術の調査を行います。また、ベンチャーキャピタルへの投資を受けるためのプレゼンなどもここで練習します。

[Managing Technology-Intensive Organisations]
UCLではなく、London Business Schoolで行われるMBAコースをとりにいってます。名前のとおり技術ベースの組織のマネージメントを勉強します。私は企業の研究所に勤務してますのでぴったりのコースです。

MBAではありがちなのですが、この授業の30%はparticipationで評価されます。participationというと授業に出席するだけで30%と思われるかもしれませんが違います。授業中の発表内容によって毎回貢献度が評価され、その合計が成績に反映されるというものです。例えば、授業に出席するだけでは0、簡単な回答は1、建設的な意見を述べたときは2、見識のある意見を述べたときは3などです。また、その準備としてリーディングする必要があるのですが、その量が毎回100ページを超えるので大変です。

[Finance for Technical Venture]
 いわゆるファイナンスです。まったくの素人なので渡英前に日本語の教科書を2冊ほど一通り読んで勉強してきました。こちらでは英語の教科書を読んでいるのですが、英語の方が分かりやすいです。もちろん文章としては分かりやすいのではありません。単語が分かりやすいのです。例えば、収入、収益、利益、借方、貸方など日本語だと似たような違うような単語が多くよく混乱していたのですが、英語では、revenue, profit, debtor, creditorなど単語自身が違うので、区別がつきやすいのです。

[Strategy for Technical Venture]
技術ベンチャー向けの戦略論です。主にシナリオプラニングという手法の勉強をします。これは、技術ベンチャーを起業・経営するときに、取り巻く環境の変化に対応するための手法の一つです。将来の変化など予測不可能という前提に立ち、いくつかのシナリオを事前に想定し、具体的にそれを描くことでさまざまな変化に備えるというものです。

TERM1に比べ、授業数は1つ少なくなりましたし、環境にも慣れてきたのでずいぶん楽になりました。特に、朝10時開始の授業が少なくなったのもうれしい限りです。ただ、そのおかげで朝方4時ごろまで勉強し、10時ごろ起きるという本当に学生のような(学生なのですが)生活リズムになってきました。

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